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Google Pixel 4aとコロナウィルスと待機児童問題
コラム 最終更新日: 掲載日:

2020年8月3日(日本時間8月4日)、Googleのスマートフォン新機種「Google Pixel 4a」が発表されました。また、同時に5Gモデルとなる2機種も年内に登場予定であることがアナウンスされました。

iCrackedではGoogle正規サービスプロバイダとして、発売日の8月20日より全国でしっかりと修理をご提供できるよう準備を進めております。

Google Pixel 4a

Google Pixel 4aは初代Google Pixelから数えてシリーズ11番目のモデルとなります。
(日本で発売されたのはGoogle Pixel 3以降のモデル)

Google Pixel発売年

日本ではスマートフォンの過半数をiPhoneが占めていますが、世界全体で見ると70%以上がAndroidです。

そのAndroid OSを提供しているGoogle自らが作っているGoogle Pixelは、少なくとも3年以上は最新のAndroid OSにアップデートできることが約束されています。さらにはGoogleが提供する多くのサービスを快適に利用できるため、スマホ上級者を中心に人気のシリーズです。
私たちも、日本で初めて発売されたGoogle Pixel 3では、シングルカメラながらGoogleのAIを活用したカメラの性能に驚かされました。

さて、今回発表されたGoogle Pixel 4aは昨年秋に発売された「Google Pixel 4のコスパモデル」とも、昨年5月に発売された「Google Pixel 3aの後継機」とも言えるモデルです。毎年秋に発表されていたGoogle Pixel 3、Google Pixel 4などがハイエンドモデルであるのに対して、この「a」のつく機種は上位機種と同等のサービスを利用できるものの、ハードウェアでコストダウンを図ったミドルレンジのモデルとなります。

これまでは2種類のディスプレイサイズ(大きなものはモデル名にXL)で投入されてきましたが今回は1サイズです。
Google Pixel 4aのディスプレイは5.8インチと3a(5.6インチ)と3a XL(6.0インチ)のちょうど中間になっています。中間サイズにすることで1サイズにまとめた感じですね。

Google Pixel 4a、3a、3a XL

 

左から3a(5.6インチ)、4a(5.8インチ)、3a XL(6.0インチ)

5.8インチはiPhone 11 Proとも同じですね。多くの方に適した王道のサイズと言えます。ディスプレイは3aより大型ですが本体サイズは3aより小さくなっています。フロントカメラをパンチホール型にして上下のベゼルが細くすることで、表示面積を広げながらコンパクトになっているのですから理想的です!

そして今回は同時にアナウンスされたのが年内登場予定、5G対応の「Google Pixel 4a 5G」「Google Pixel 5」です。
5Gのサービスエリアはすぐには拡がりませんので4Gモデルでも当面は問題ありません。コストパフォーマンスの良い最新AndroidということならGoogle Pixel 4aがベストチョイスだと思います。でも「せっかく買い替えるなら5Gモデル」という方はもう少しの辛抱です!

コロナウィルス

さて、このGoogle Pixel 4aについては今年の5月に発売?という予測記事が多く見られました。実際に発売はもう少し早いタイミングを予定していたものの、新型コロナウィルスの影響で遅れてしまったようです。

過去のGoogle Pixel発売時には世界各国の修理業者がアメリカのテキサス州に集まり、修理の研修をする「グローバルトレーニング」が開催されてきました。iCrackedからは本部スタッフだけでなく、普段は店舗で修理を行っているiTechも参加してきました。
色々な国の修理人と一緒に研修を行い、夜には食事会も開催され、iTechにとっては貴重な経験を得られる場でもありました。

今年は誰を参加させようか考えていたのですが、残念ながら(&当然ながら)今年はコロナの影響で開催されずオンラインでの研修となってしまいました。年内発売予定の次機種もテキサス訪問は難しそうですね。

さて、新型コロナウィルスはスマホ修理業者にも少なからず影響を与えました。中国・深センのマーケットが閉まったために修理パーツの調達ができずに困っていたiPhone修理業者もあったようです。
iCrackedでは品質の安定しないマーケットでの調達は行っておらず、複数の工場と直接契約しているため大きな影響はありませんでしたが、仕入れ価格は若干上昇してしまいました。(ちなみにGoogle Pixelの修理パーツについては、Google指定のサプライヤーから調達しています。)

iCrackedでは4~5月は半分近くの店舗を一時閉店しており、残りの店舗も大半は時短営業としていました。さらには世の中の外出自粛モードの影響もあり、修理件数は例年の半分以下まで落ち込んでいました。
6月後半からようやく修理件数が上昇してきたと思ったら、また感染拡大第2波(?)の影響が出始めている状況。この先踏みとどまれるのか、また減少トレンドになってしまうのか不安な日々は続きます。

そのような今回のコロナ渦の中で、唯一良かったと思えることは「オンライン研修の体制を確立できたこと」です。

iCrackedにはiTechの仕事で生計を立てている仲間が大勢います。「店が閉まったので当分仕事はない」というわけにはいきません。一時閉店した店舗のスタッフは開けている店舗に移動してもらいました。しかしコロナでお客様が減っているのにスタッフが増えるわけですから、当然出勤してるスタッフは暇になってしまいます。

「修理の経験が少ない機種の練習をする」、「本部の作業を手伝う」、「店舗ブログを書く」、「掃除する」、、、無理やり仕事を作る必要がありました。その中で一部のスタッフに出したオーダーが「オンライン研修のノウハウを確立してほしい」というものです。

新店舗がオープンするときはスタッフが東京に来て2週間程度の研修を行っていました。逆に本部からベテランスタッフを店舗に派遣して立ち上げの支援をすることもありました。新機種の修理を開始するときは各店舗のスタッフを東京に集めて研修し、店舗に戻って他のスタッフへ教えてもらいます。それが今回はコロナの影響で東京と地方を行ったり来たりしての研修が困難になり、そのためにもオンライン研修の効率的な実施は必須でした。

色々と試しましたがスマートフォンとタブレットを組み合わせる方法が一番うまくいきました。スマホで自分が修理している様子を動画で相手に送りながら、相手側の修理の様子をタブレットで確認します。「1対1」の研修だけでなく、複数の店舗に対して一斉に研修する「1対N」のパターンでも使えますね。これで地方店舗のスタッフ研修をもっと高い頻度で実施できるようになります。

研修のオンライン化イメージ

実はコロナ渦の前から、研修をオンライン化しようという話はありましたが、なかなか進みませんでした。
「〇〇ができないので無理です」、「〇〇が難しいです」など、本部の技術チームからは色々とできない理由が返ってくる。

これはどの業界、どの会社にも共通することだと思いますが、業務や手順を変えようとするとどうしても抵抗する動きが出てくる。
慣れている運用を変えたくないという思いに加え、これまでのやり方を否定されているようで反発も起きやすい。今回、コロナの影響で変えざるを得ない状況になってようやく変わることができたとも言えます。

一つ明らかに言えることは「オンライン研修を業務に組み込むことで、iCrackedは以前より成長した」ということ。
コロナ騒動はiCrackedにとっても大きな影響と少なくない赤字をもたらしましたが、一方で「AfterコロナのiCracked」は「BeforeコロナのiCracked」より少しは強い会社になっているはずです。

これからも多くの壁にぶつかるのでしょうが、その時々でできることをしっかり行動に移していくことが大事ですね。

待機児童問題

きっかけは技術チームメンバーの一言でした。

「オンライン研修なら育休中の●●さんでもできますね」

現在iCrackedには産休/育休中のiTechが数名います。従来はお子さんを預ける保育園が見つかってから職場復帰ということになるのでしょうがオンライン研修の講師なら自宅からでもできます。

赤ちゃんはいつ泣き出すかわかりませんのでお客様相手の仕事は難しいですが、仲間内のiTechの研修なら大丈夫でしょう。
ご本人は仕事への復帰が早まり保育園の費用が不要になるのですから家計が楽になりますし、iCrackedとしても優秀な人材をしっかり活用できるのですから助かります。

今回のコロナ渦では多くの企業が半ば強制的にリモートワークに踏み切りましたが、それらの企業はコロナ渦が収まった後もできるだけ継続していく。そしてその業務には小さなお子さんのいる方を優先的に割り当てていく。
可能な企業が自助努力で社内の待機児童問題を改善していけば、リモートワークが難しい業界で働いている方も保育園に預けやすくなる。

iCrackedだけであれば数人の規模にしかなりませんが、同様の取り組みをする企業が増えていけば待機児童問題は改善していくはず、、、そんなことを考えてます。

まずは我々は「新人ママiTechによる自宅からのオンライン研修」を早期に開始しようと思います。